今回の学校インタビューは、塾講師から学校教員へとなられた先生にお話を伺いました。
生徒との出会いによって人生を左右する責任。それに伴うやりがいなどを中心にお話頂きました。
今回お伺いしたのは、埼玉県さいたま市にある淑徳与野中学校・高等学校 です。
仏教主義による『心の教育』
建学の精神は、大乗仏教精神に基づく情操教育で、校訓に『清純・礼節・敬虔』という人として生きるうえでもっとも大切な徳目を掲げています。
これを『身・口・意三業(身体と言葉と心で実践する)』によって品性にまで消化させる「心の教育」。
いじめや不登校、青少年による犯罪の増加、人間関係の希薄化とそれに伴う現代人の孤独。現代社会はどこか病んでいると言われます。これから社会に巣立っていこうという生徒達に、美しく豊かな人間性、基本的な人間としてのマナー、そして自分以外のものに対する謙虚で敬虔な姿勢、そうした価値を身につけて欲しい。その願いを元に心の教育を大切にしています。
今回インタビューに答えて頂くのは、教頭 佐藤 明弘 先生です。
佐藤教頭先生のお話ならいつまででも聞いていたい!!
とにかくお話しが面白いんです。インタビュー中は笑わせてもらいっぱなしでした。
人を惹き付ける話口調に加え、必ず話しにオチをつけてくるところ・・・まさにプロ!
私もこんな先生に学生の頃出会えていたら・・・
苦手な数学も得意教科になっていたことでしょう!
それでは第6回「アイティーチャー菊地が行く!学校インタビュー」ご覧ください!
┃教員を目指そうとしたきっかけとは
菊地
「先生お久しぶりです。今回のインタビューで先生のことをもっと知れたらと思っております!それでは早速、先生が教員を目指されたキッカケを教えてください。」
教頭
「教育に携わる仕事のスタートは塾でした。実は私は大学を一度辞めています。1年生の頃から塾での仕事にのめり込んでしまい…。経営者に近いポジションだったのもあって当時は塾のことで頭がいっぱい!学校もほとんど行かずに塾にどっぷり居ました。(笑)
本当に楽しかったですよ~。補習塾から始まったんですが最終的には進学塾までいきましたからね。生徒数も100名を超えて本当に嬉しかったのを覚えています。」
菊地
「学生時代からとは流石です先生!経営戦略があったんですか?」
教頭
「補習塾の時代は“ぬるいままではダメ、このままではダメ”だと思って生徒達に厳しくしていました。例えば春季講習。絶対全員参加!と言っても来ない子っていますよね?そうゆう生徒には最終警告を出して、それでも出席しない場合はクビにしていました。それくらい本気で勉強して欲しかったんです。そんな行動が功を奏して周囲からは『あそこは厳しいらしいよ』『出来る子が集まっている進学塾らしい!』なんて噂が広がり、どんどんクラス数も増えていきました。」
菊地
「凄い!!何が功を奏すか分からないとはまさにこのことですね。塾に全てを捧げていた先生が何故学校教員の道へ??」
┃塾講師から学校教員へ
教頭
「色々なことがあってその塾を閉めることになってしまって・・・けれど教える仕事は好きだったのでまずは教員免許を取得しようと思い違う大学に入り直したんです。やはり目標があって大学に入ると違いますね。一度目の時とは違って懸命に通いました。(笑)おかげさまで無事に数学の免許を取得出来ました!」
菊地
「ということは閉塾になっていなければ教員にはなっていなかったですか?」
教頭
「そうですね。本当に楽しかったので。」
菊地
「先生、初めて教壇に立った時の事を覚えていらっしゃいますか?」
┃初めての教壇での思い出
教頭
「とにかく緊張しました!でもオリエンテーション(入学式)の時にはクラス全員の顔と名前を覚えて行ったのを覚えています。整列させる時に生徒達がとても驚いていましたよ。『なんで私のこと知っているの?』ってね。願書の時の写真とだいぶ変わっている子もいたけれど、全員間違えることなく誘導出来ました。(笑)」
菊地
「その心意気がカッコ良いです。生徒さん達は絶対に嬉しかったはずですよ!!」
教頭
「これは教頭になった今でも同じです。いつでも、どこのクラスでも担任が出来るくらいの状態を作っています。私は担任が好きですから。(笑)」
菊地
「教頭になった今でも担任がやりたいとは!!そのバイタリティ素晴らしいです。」
教頭
「今まで色々なポジションで学校を見てきましたが、やっぱり担任の力って凄いです。担任だからこそある思い出ってたくさんありますからね。担任のやり方、心持ち一つで生徒の進路は決まります。生徒の一生が変わるってことです。」
┃教員としてのやりがいとは
菊地
「進路って一生を左右するほど大きなものですからね。先生が感じる教員のやりがいとはどんなことでしょう?」
教頭
「生徒達が在学時のことを覚えていてくれることですね。その当時のことを覚えていて『先生が担任で良かったよ。』なんて言われたら本当に嬉しいですね。あとずっと心に残っているエピソードがあります。在学中に色々と手を焼いた生徒がいたのですが・・・卒業後も色々とお世話をした子なんですけどね。(笑)その子にこんなことを言われたことがありました。『先生が居なかったら私、どうなっていたか分からない』ってね。確かに色々と頭を抱えることもありましたが、今は教員最大のやりがいとも言える一言になっています。」
菊地
「出会いが人を変えるって本当ですね。」
菊地
「佐藤先生が目指していた教員像ってありましたか?」
教頭
「教員像・・・というのはなかったですね。ただ教え子の子供を教えられたらいいなとはよく思っていました。そしてなんと!!!その願いが叶ったんです。」
菊地
「すごい~!!やはり母娘は似ていますか?」
教頭
「似てない。(笑)ただただ不思議な感じですね。似てないけれど、お母さんの高校時代を思い出すんですよ。いつまでも生徒は生徒なんだなと改めて感じました。あとよく思うのは、”私は教員しか知らない”というよりほとんどの人がたくさんの職業は経験出来ませんよね?転職したとしても限界はありますし…。でも教員て自分が出来なかったことを生徒達から卒業後に聞くことが出来るんですよ。色々な職業やその生活を知ることが出来るんです。」
菊地
「なるほど!御校の卒業生は多方面でご活躍されておりますよね。」
「ではガラっと質問が変わりますが・・・先生のオススメする本をご紹介下さい!」
教頭
「D・カーネギー著書の“人を動かす”」
「おまけでもう一冊!伊藤肇さん著書の“人間学”!!」
「大切にしている言葉はGoing my way!!映画もあります。大好きな映画の一つです。」
菊地
「宣伝まで頂きありがとうございます!!(笑)」
「先生!若かりし頃のご自分に今会えたとしたらどんな言葉をかけられますか?」
教頭
「その質問!!実は最近自分でもその投げかけをしたばかり!!(笑)う~ん・・・『しっかり人生設計考えなさい!可愛いお嫁さんもらえないぞ!!』ですかね?(笑)」
菊地
「先生らしいです。(笑)では最後に教員を目指している方、現在教壇に立たれている方へメッセージをお願いします!」
┃教員を目指している方々へ
教頭
「自分が大事!という人は教員には向きません!どんな時も生徒を優先させる気持ちを忘れないで下さい。」
┃教壇に立たれている先生方へ
教頭
「先生との出会いは生徒の人生を大きく変えるということを自覚して下さいね!」
ということで第6回「アイティーチャー菊地が行く!学校インタビュー」皆さんいかがだったでしょうか。
自動車大好き佐藤教頭。菊地も車好きとあって話しが盛り上がり、あっと言う間に時間が過ぎていました。
いつの日か番外編で自動車対談が出来たらいいなと本気で思っております。(笑)
先生へのインタビューは笑いが絶えず本当に楽しい一時でした。
人を楽しませることが出来る人は、相手のことを考えて話せる人だと思います。相手の表情を見ながら、そして相手のことを見抜く力がないとそう簡単に出来ることではありません。
佐藤教頭先生の話術を目標に菊地も頑張ります!!